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100種類以上あるといわれる桃の品種について、代表的な品種の特徴をご紹介します。桃の旬や食べごろの見分け方、おすすめの食べ方などもあわせてご覧いただけます。

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桃は味だけでなく見た目も美しく、贈答品としても人気がありますが、品種によってどのような違いがあるのでしょうか。品種ごとの特徴や旬、おすすめの食べ方など、桃をより美味しく食べるための情報をご紹介します。

桃の品種紹介

100種類以上あるといわれる桃の品種を、白桃系、白鳳系、黄桃系、蟠桃、ネクタリンに分類し、それぞれの特徴とおすすめの品種をご紹介します。

白桃系

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日本の桃の元祖といわれている白桃から広がったのが、この白桃系です。
白桃は、明治時代に岡山県の大久保重五郎によって発見されました。
この種類は、皮の色が白や紅色で、果汁が多くみずみずしい味わいです。
果肉は白くてやや硬めで、日持ちしやすいのも特徴です。
代表的な品種には、山形県、福島県、山梨県、長野県などで生産されている「川中島白桃」があります。 1玉が300gほどにもなる大玉の品種で、果肉はしっかりと締まっていてボリュームがあります。

生産量が多いため価格が手頃で、日持ちもするので購入しやすい品種です。
他にも、桃の産地で有名な岡山県の最高品種で、桃の女王ともいわれている「清水白桃」があります。
皮は、ほんのり色づく程度のため追熟しても白いままで、中の果肉は柔らかくて真っ白です。

舌触りはなめらかで、したたり落ちるほどみずみずしい果汁には、甘みがたっぷり含まれています。
見た目が美しく味も良いので、贈り物にぴったりです。

白鳳系

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皮は鮮やかな紅色で、果肉は白くて柔らかく、繊維が少ないのが特徴です。
果汁が多く含まれていて酸味は少なく、甘みが強いため人気があります。
実は大ぶりで、多くは追熟が不要なほど熟した状態で出荷されるので、購入後は早めに食べるのがおすすめです。

この白鳳系の中でも日持ちしやすい品種が「長沢白鳳」で、主に京都府や福岡県で栽培されています。しっかりとした果肉は、追熟させてもそれほど柔らかくはならないので、ジャムやコンポートに適しています。

その他、桃の生産量が日本一の山梨県で、最も多く栽培されているのが「日川白鳳」です。
繊維質が少なく果肉が柔らかいのが特徴で、口当たりもなめらかです。
果汁はしたたり落ちるほどたっぷり含まれており、糖度はそれほど高くはありませんが、酸味が少ないので甘く感じられます。実は丸くて全体的に赤く色づきやすく、熟すと少し黒っぽい赤色になります。

黄桃系

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名前の通り果肉が黄色いのが特徴で、果肉はしっかりとした歯ごたえがあり、ほとんどが低めの糖度です。
コンポートにしても煮くずれず、缶詰などに加工されることが多い種類です。
ただし、最近では品種改良が進み、加工しなくても美味しく食べられる甘い黄桃も出まわっています。

このような、そのままでも美味しく食べられる品種に「黄金桃」があります。 黄色い皮と果肉が特徴の、
「川中島白桃」から偶然生まれた品種で、別名「ゴールデンピーチ」とも呼ばれています。
まるでマンゴーのような桃ですが、中には白桃と同じように皮が紅色のものもあります。

強い甘みと適度な酸味で、濃厚な味わいが楽しめます。
他にも、マンゴーのような味わいを楽しめる品種に「黄貴妃」があります。

品種登録がされてから、まだ20年ほどしか経っていない新しい品種で、果肉は「黄金桃」よりもやや硬めですが、日持ちするので贈り物にもおすすめです。

蟠桃

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蟠桃は平たい形をした桃の総称で、中国が原産地となっており、日本ではほとんど出まわっていません。

果肉は柔らかめで酸味が強いですが、果汁がたっぷりと含まれていて、豊かな香りが特徴です。
中国では、昔から不老不死になる桃として知られており、西遊記の孫悟空や楊貴妃が食べたとされています。

ネクタリン

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ネクタリンは桃の突然変異によって生まれた種類で、皮はうぶ毛がなく、つるんとしています。

日本の栽培環境に適さないため、国内での生産量はそれほど多くありません。
加工してもそのままでも美味しく食べられますが、酸味が強く果肉は硬くてしっかりしています。

甘くて芳醇な香りはまさに桃で、完熟になるとより味が濃くジューシーになります。

桃の旬と食べごろ

ここでは、桃の一般的な旬や産地別の旬、食べごろな桃の見分け方をご紹介します。

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一般的な桃の旬

一般的な桃の旬は7月〜8月で、この時期に多くの品種が食べごろとなり、桃の最盛期をむかえます。
夏から初秋にかけてのこの時期は、よりみずみずしい桃を味わえます。

なお、桃はこの時期以外にも収穫されていて、早いものは5月ごろから店頭に並び、遅いものだと10月に収穫されるものもあります。さらに、最近ではハウス栽培の普及によって、真冬の12月に楽しめる桃も出てきています。

産地別にみる桃の旬

国内の産地別に桃の旬をみていくと、山形県は他の産地よりやや旬が遅く、8月初め~10月初めごろが旬です。福島県は6月終わり~10月初めごろが旬で、最盛期は8月初め~終わりです。

山梨県と長野県は位置が近いこともあり、どちらも6月中ごろ~9月終わりが旬になります。

和歌山県は、他の県よりやや早めの6月中ごろ~8月中ごろ、岡山県は6月中ごろ~9月終わりが旬です。

食べごろな桃の見分け方

桃の食べごろは、好みの硬さによって変わってきます。
硬めが好みの場合には、購入したらできるだけ早く食べましょう。
柔らかめが好みの場合には、購入してから2日~3日ほど常温で保存します。

その後、手のひらにのせたときに、少し弾力が感じられるようになったら食べごろです。
ただし、日数が経っても柔らかくならない品種もあるので注意しましょう。

また、柔らかいほど甘いというわけではなく、桃の糖度は収穫時点で決まっていて、その後に変わることはありません。

桃の切り方と保存方法

桃をより美味しく食べるために、上手な切り方と適切な保存方法をおさえてきましょう。

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桃の上手な切り方

まず、桃を水で洗い、手のひらで優しくこすってうぶ毛を落とします。

桃の真ん中にある種に当たる程度まで包丁で切り込みを入れ、そのままぐるりと360度切り込みを入れていきます。

切り込みを入れたら桃を両手で持って、切った線を境に左右逆方向にねじって半分に割ります。
半分に割った桃のどちらかに種がついてくるので、スプーンでくり抜くようにして取り除きます。

半分に割った桃を、それぞれくし切りで4等分にして全部で8等分に切り分け、最後に皮を剥いて完成です。実がしっかりした硬めの桃の場合には、最初に皮を剥いておくようにしましょう。

桃の保存方法

桃は、冷蔵庫で長時間保存すると甘みや風味が落ちてしまいます。
このため、直射日光の当たらない風通しの良い場所に常温で保存し、食べる1時間~2時間前に冷蔵庫で冷やすようにしましょう。

まだ硬い桃も、常温で保存することによって追熟して柔らかくなります。
なお、常温の保存ではあまり日持ちしないので、完熟であれば購入した当日~2日以内、未完熟であれば3日程度で食べきるようにしましょう。

熟すのを遅らせたい場合には、1玉ずつ新聞紙などに包んでポリ袋へ入れ、お尻を上にして野菜室で保存します。
もしくは冷凍保存もおすすめで、切らずに丸ごと冷凍する場合には、ラップで包んで冷凍保存袋に入れます。解凍の際には、流水解凍すると途中で皮がきれいに剥けます。

切ってから冷凍する場合は、変色防止のためにレモン水にサッとくぐらせ、キッチンペーパーで水分を拭き取って保存容器に入れます。

桃の食べ方おすすめ3選

桃のおすすめの食べ方として、「桃モッツァレラ」「焼き桃」「桃のラッシー」の3つをご紹介します。

桃モッツアレラ画像

まずは、桃の新しい食べ方として考案された「桃モッツァレラ」です。
ひと口大に切った桃に手でちぎったモッツァレラチーズをのせ、塩コショウで味を整えて、最後に細かく千切りにしたレモンの皮をのせると完成です。

焼き桃画像

「焼き桃」はデザートにおすすめで、皮を剥いて4等分にした桃にグラニュー糖をまぶし、トースターで焦げ目がつくまで焼きます。さらに、バニラアイスと一緒に食べると、より美味しくいただけます。

桃のラッシー

「桃のラッシー」は、ひと口大に切った桃とプレーンヨーグルト、牛乳、はちみつをミキサーにかけてピューレ状にします。氷をいれたグラスに注げば、冷たくて美味しいドリンクの完成です。


どれも簡単につくれるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

まとめ

100種類以上あるといわれている桃の品種ですが、大きく白桃系、白鳳系、黄桃系、蟠桃、ネクタリンに分けられます。
それぞれの品種で果肉の硬さや味わい、日持ちも変わってくるので、お好みや用途にあわせて選ぶと良いでしょう。
桃の旬は一般的に7月〜8月ですが、産地によって少し差があります。
保存は常温が基本ですが、すぐに食べきれない場合には冷蔵庫や冷凍庫での保存も可能です。
そのまま食べるだけでなく、「焼き桃」や「桃のラッシー」などにしても美味しいので、ぜひ試してみてください。