まるで果実の口づけ。華やかに香る日本酒。
石川の地酒、華やかな香りを纏う辛口の純米大吟醸「常きげん KISS of FIRE」。
全国にある酒蔵の中から今回WOWが紹介する地酒は、日本酒の名産地といわれる石川県・加賀市にある鹿野酒造が、世界に向けてつくった辛口の純米大吟醸「常きげん KISS of FIRE」。フルーティな香りと、時を重ねたまろやかな口当たりを両立する、世界での日本酒ブームを牽引したともいわれる銘酒です。
知っておきたい日本酒の基本
日本酒には「特定名称酒」という分類があります。醸造アルコールの有無や、酒米の削り具合などの一定の要件を満たした日本酒のことで、高品質な清酒である本醸造酒、吟醸酒、純米酒などに分けられます。特定名称は、国税庁が告示した要件を満たす日本酒にのみラベルなどに表示することができます。さらに同じ銘柄、同じ特定名称酒であっても「火入れ」や「搾り」など作り方の違いや、発泡性の有無などによってさらに細かく分けられます。原料に醸造アルコールが使われているのは2種で、本醸造酒系である本醸造酒や特別本醸造酒、吟醸酒系である吟醸酒や大吟醸酒などがあります。一方、醸造アルコールを使わず米と米麹だけで造る純米酒系には純米酒、特別純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒などがあります。醸造アルコールとは、でんぷんや糖類を原料とするアルコールのことで、おもに日本酒の香りの劣化防止や、後味をすっきりさせるために使われます。また精米歩合とは、米の外側を削って原料として使用する部分が何%残っているかを示し、特定名称酒の分類に大きく関わります。
外側を多く削ったものほど雑味がなくなり、洗練された味わいが楽しめます。精米歩合50%以下とされる純米大吟醸などは、半分はお米を削っているということになります。一方、削られた部分が少なく雑味を残したものもまた、野性味のある旨味を楽しむこともできます。特定名称酒の分類をすべて覚えるのは大変かもしれませんが、醸造アルコールの有無、作り方、精米歩合などのポイントを抑えると、日本酒選びが少し分かりやすくなるかもしれません。
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石川の日本酒をおすすめする理由
石川県は古くから日本酒の名産地で「特定名称酒」に認められた日本酒が全国で1番多いとされます。地元で長く愛されている地酒から、希少価値が高く入手困難な銘柄まで多種多様。そして石川県の日本酒は全国的なランキングなどでも上位に上がる人気の銘柄が多いのも特徴です。その秘密は、石川県の気候、豊かな水をはじめ、歴史的な背景にありました。
江戸時代に加賀百万石の城下町として栄えた石川県。金沢を中心に、お茶や和菓子、日本海の海の幸など、大きく発展してきた食文化の中で、料理にあわせる日本酒の質もどんどん向上していきました。古くから酒造りが行われ、かつて「加賀の菊酒」という幻の日本酒があったといわれます。石川県加賀地域で造られていたとされ「日本一の美酒」とうたわれるほど。どこの地域のお酒であったのかなどは諸説ありますが、当時の京の都で大変な人気だったそうです。
石川県の日本酒文化の発展の裏には、「能登杜氏」という日本四大杜氏の一つでもある技能集団の存在がありました。全国にある30近い杜氏集団の中で、岩手県の南部杜氏、新潟県の越後杜氏、兵庫県の但馬杜氏、そして石川県の能登杜氏が日本四大杜氏といわれ、それぞれに酒造りの流儀があり、それはしっかりと日本酒の個性としてあらわれていました。「香り高い」南部、「淡麗辛口」の越後、但馬は「骨太」、そして能登は「濃厚で華やか」と表現されたといいます。石川県の冬場の厳しい寒さの中で、低温でじっくり時間をかけて発酵させることで、香り高く濃厚な日本酒が多くなりました。石川県の日本酒は、日本海でとれる新鮮な海産物との相性がぴったりで、観光地である金沢をはじめ、石川県全域の飲食店で地の食材と日本酒のマリアージュが堪能できます。
日本酒造りの歴史と技をいかしながら、白山水系のゆたかな伏流水を使った石川の日本酒は、濃醇な甘口のもの、フルーティなものからキリッと淡麗辛口のものまで銘酒ぞろい。米の旨味をしっかりと感じられる日本酒を飲みたい方や、日本酒ビギナーは甘口から挑戦してみてはいかがでしょうか。また、日本酒好きには山廃仕込みがおすすめ。冷酒で飲むと山廃仕込みならではのなんともいえない辛味や苦みが、常温やぬる燗で飲むと甘さが感じられます。さらに入手困難な日本酒は、現地でしか買えない銘柄も多いので要チェック。プレゼントにしても喜ばれること間違いなしです。
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人と米と水にこだわった日本酒だけ
美酒の宝庫と言われる石川県・加賀市にある1819年(文政2年)創業の鹿野酒造。日本酒造りに適した厳しい寒さと、白山をはじめとする山々の清らかな伏流水、自社栽培の酒米、そして長年培われた杜氏の技によって、いくつもの銘酒を生み出す、石川県屈指の酒蔵で、加賀の田園風景の中にすっと溶け込むような蔵の佇まいから、ときに「田園酒造」と呼ばれることもあります。鹿野酒造が日本酒造りで大切にしているのは「人と水と米」へのこだわりです。
まずは水。仕込み水には国立公園に指定される白山の伏流水を引く「白水の井戸」の水を代々使用しています。田んぼの真中にある白井の井戸は、広く長く町の人々に愛されつづけてきました。昭和に入って30年程度途絶えていたのものが、1999年(平成11年)に再興。ふたたび仕込み水として使われることになり、さらに井戸のまわりは「自然園・白水の泉」として整備されることになりました。口当たりのよい軟水で体に染みわたるようなやわらかさが魅力。その美味しさはしっかり日本酒の味としてあらわれています。酒の仕込みだけでなく、お茶やコーヒー用にくみに来る人も少なくありません。
次に酒米。鹿野酒造の酒蔵に一番ふさわしい酒米を使いたいとの思いから、自社の田んぼで醸造適米の筆頭である山田錦をつくっています。かつて山田錦がなかなか手に入らなかった時代に、自分たちの手で作り始めたのがきっかけでした。この地に湧き出る白山の伏流水と、恵み豊かな加賀平野の土壌が育てる山田錦。すべての酒米を自社栽培できなくても、少しでも自分たちの手でつくったもの、この地で生まれたものを大切にしたいとの思いは、今も大切に受け継がれています。
そして何より、これまで鹿野酒造が培ってきた技、杜氏が造り上げたこだわりの味、酒蔵としての酒造りへのこだわりを、大切に受け継ぐ人の存在です。そんなこだわりと愛情を持つ鹿野酒造の日本酒は、蔵を代表する人気銘柄の「常きげん」から、手間暇をかけた濃厚な飲み口と切れ味に定評のある山廃仕込、世界的に有名な純米大吟醸、甘口から辛口まで銘酒揃い。金沢を中心に、北陸各地の酒屋や飲食店でセレクトされ、海鮮の味を引き立てる日本酒として愛されています。「人と水と米」へのこだわりは、すべて日本酒の味にあらわれていました。
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毎日の食卓から世界的なパーティーまで
鹿野酒造を代表する日本酒が「常きげん」です。4代目当主が「八重菊や酒もほどよし常きげん」と詠んだ一句にちなんで名付けられました。甘口から辛口、冷やから熱燗、和食はもちろん中華やフレンチにも合うものなどその味わいは幅広く、純米酒から純米大吟醸、山廃大吟醸、低温熟成させた高級酒などいろんなシーンにあわせて選べるのも魅力で、金沢をはじめとした地元の飲食店から旅館、家庭でも愛される銘酒です。味のイメージにあわせてラベルデザインが異なり、好みに合わせてお土産に選ぶのもおすすめです。
常きげんが日常で愛される日本酒だとすると、「常きげん KISS of FIRE」は非日常を演出する逸品。精米歩合50%まで磨きぬいた米で仕込み、3年間じっくりと熟成。低温による緩やかな熟成が、華やかでフルーティーな味わいと、時を重ねたまろやかな口当たりを叶える、辛口の純米大吟醸です。その名の通り、やわらかく唇にふれて喉を通ったかと思えば、広がる香りと深い味わいに体が熱くなります。冷やから熱燗まで幅広く楽しめ、日本酒通の舌を唸らせるだけでなく、日本酒ビギナーでもその美味しさをしっかり感じることができるほどの飲みやすさ。やや辛口の純米大吟醸というと、日本酒を普段飲まない人や甘いお酒を好む人には向かないようなイメージをもつ人もいるかもしれませんが、「常きげん KISS of FIRE」の特徴の1つであるフルーティで華やかな香りが、飲む人を選ばず美味しさを感じさせる魅力をもっています。
2年連続、ノーベル賞ナイトキャップパーティーに採用された他、ルイヴィトングループのセリュックスカンパニーが主催するニューイヤーパーティーにも登場し絶賛を受けた、世界が認めた銘酒です。清らかな水の雫を思わせる美しいブルーのボトルは、下部がやわらかにふくらんだ独特の曲線を描き、まるで洋酒のような佇まい。モダンでありながらもどこか凛とした日本らしさを感じさせ、従来の日本酒とは一味違った世界観を表現しています。唯一無二の美味しさと、高級感のある見た目、どちらをとっても特別なシーンや贈り物におすすめです。 大切な人へのプレゼントに選んでみてはいかがでしょうか。