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りんごの栄養は健康・美容・ダイエットにも効果的!

りんごが健康や美容によいとは知っているものの、

「ジュースや焼きりんごでも栄養はあるの?」

「どういう食べ方をすれば栄養が効果的にとれるのか?」

「ダイエット中に食べてもでも太らない?」

などと疑問をお持ちのかたも多いのではないでしょうか。

本記事ではりんごについて、

  • おもな栄養素と効果
  • ジュースや加熱した場合、栄養価に違いがあるのか
  • ダイエットによい理由

を深掘りして解説します。

りんごのおもな栄養素とその健康効果

はじめに、りんごのおもな栄養素と健康効果を以下の順に見ていきましょう。

  1. ポリフェノール
  2. 食物繊維
  3. カリウム
  4. ビタミンC
  5. リンゴ酸

【1】ポリフェノール

ポリフェノールとは、ほとんどの植物に存在する色素や苦味の成分です。

りんごのポリフェノールには、プロシアニジンという強い抗酸化作用を持つ物質が約64%含まれます。その他いくつかの物質を総称したものを、りんごポリフェノールとよんでいます。

りんごポリフェノールの効果は以下の通り。

  • 花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギーを抑える
  • 動脈硬化を抑える
  • 抗酸化作用
  • 老化予防
  • 脂肪の蓄積を防ぐ

このように、りんごポリフェノールには健康面だけではなく美容面にもうれしい効果がたくさんあります。

【2】食物繊維(ペクチン・セルロース)

りんごの食物繊維には、水溶性食物繊維のペクチンと不溶性食物繊維のセルロースが含まれます。

ペクチンの効果は、以下の通り。

  • 脂質の消化吸収
  • コレステロールの吸収を抑える
  • 排泄を促す
  • 血糖値の上昇を抑える

一方、セルロースは発がん性物質など腸内の有害物質を吸着し便の排泄を促すはたらきをします。便秘予防に効果的な食物繊維です。

【3】カリウム

カリウムには、ナトリウムを体外に排泄するのを促す効果があります。このはたらきによって、高血圧の予防が期待できます。

その他、体内の酵素を活性化することで心臓の機能を正常に保ち、筋肉の収縮を調整するのもカリウムの役割です。

【4】ビタミンC

ビタミンCも強い抗酸化作用をもつ物質です。

おもに以下のような効果があります。

  • メラニン色素の生成を抑える
  • 鉄分の吸収を高める
  • 過酸化脂質が増えるのを防ぐ
  • LDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぐ
  • コラーゲンの合成に関わる

体内の酸化を防ぐので、血管疾患の予防にも役立ちます。

【5】リンゴ酸

りんごに含まれるリンゴ酸は、有機化合物の一種です。

体に溜まった乳酸を分解する作用により、疲労回復効果があります。

貧血の予防や、歯の黄ばみを減らす効果も期待できます。

参照元:農林水産省「特集1 りんご(2)」

【りんごの食べ方別】栄養成分を比較

りんごは皮つき・なしやジュースにした場合、加熱した場合など食べ方によって栄養価が変化します。

まずは食べ方(加工のされ方)に分けて栄養価を比較しました。

この表をふまえ、以下3点について解説していきます。

  • りんごジュースと生のりんごの栄養価の違い
  • りんごは加熱したら栄養価が上がる成分が含まれる
  • 皮ごとたべると栄養を最大限にとれる

(100gあたり)

エネルギーkcal食物繊維gカリウムmgビタミンC mg
皮なし(生)531.41204
皮付き(生)561.91206
ストレートジュース(果汁100%)43Tr(微量)773
濃縮還元ジュース47Tr(微量)1101
皮付き
(焼き)
862.51707

参照元:厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』

りんごジュースと生のりんごの栄養価の違い

りんごジュースは、ストレートと濃縮還元いずれの場合も生のりんごにくらべて食物繊維が損なわれます。

ジュースに加工する過程で、不溶性の食物繊維がほぼ取り除かれてしまうからです。

果汁100%のストレートジュースとは、りんごの果実をしぼってそのまま容器に詰めたもの。一方濃縮還元は、絞り出した果汁を冷凍して水に溶かしたものです。

例外として、ミキサーやジューサーで作る場合は食材すべてがジュースになるので、食物繊維が豊富なジュースができます。ただ撹拌するときに食物繊維の構造が少し壊れるので、生のりんごより消化はしやすくなります。

りんごは加熱したら栄養価が増える

表を見ると、焼きりんごの食物繊維、カリウム、ビタミンCが全て生のりんごを上回っているのがわかります。

ペクチンには、加熱すると活性化するという特徴があります。

りんごを100℃以上で加熱すると、生に比べてペクチンが6-9倍にもなるという研究結果もあるほどです。

またりんごに含まれるカリウムやビタミンCも、加熱によって増やすことができます。

皮ごとたべると栄養を最大限にとれる

りんごの栄養を最大限にとるには、皮ごとたべるのがおすすめです。

皮にはポリフェノールやペクチンなど、りんご全体の約1/3の栄養が含まれています。

とくにポリフェノールは芯の部分にも多く含まれているので、輪切り(スターカット)で皮ごと食べると効率よく栄養がとれますよ。

スターカットとは、りんごを横にして輪切りに切る方法です。

芯の部分が星型になることから、この名前がつきました。

また皮のまますりおろしたり、焼きりんごにして食べたりするのもよいでしょう。

皮ごと食べるというと、表面のベタベタが気になって抵抗がある方も多いかと思います。その成分は農薬ではなく、りんごが熟す時に分泌される物質です。よく洗って食べれば問題ありません。

りんごがダイエット中にもおすすめな3つの理由

りんごに含まれるペクチンとポリフェノールは、ダイエットにも有効な成分です。

その理由を以下の3項目に分けて解説します。

  1. 腸内環境を整える
  2. 血糖値の上昇を抑える
  3. 基礎代謝をアップさせる

【1】ペクチンが腸内環境を整えコレステロールを下げる

ペクチンには、整腸作用と、コレステロール値を下げる働きがあります。

腸内環境を整えることとコレステロール値を下げることは、いずれもダイエットには不可欠です。

腸内環境が整うと、腸で栄養素が吸収されやすくなり痩せやすくなります。

ある研究では、りんごペクチンを摂取する前と後で、コレステロール値が10%減少したという結果も報告されています。

参照元:農研機構「りんごペクチン機能性の解明」

【2】ペクチンが血糖値の上昇を抑える

ペクチンには、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があります。

血糖値が急に上がると、インスリンが過剰に分泌され脂肪がたまりやすくなるのです。

ペクチンは糖質が消化管で吸収されるのを遅らせ、血糖値が急激に上がるのを防ぎます。ダイエットに効果的な物質です。

【3】りんごポリフェノールで基礎代謝アップ

ポリフェノールは、栄養素とは別に健康によい影響を与える機能性成分です。

体内の酸化は、肥満を招きます。

りんごポリフェノールのおもな成分は、プロシアニジンです。強力な抗酸化作用があり、酸化物質から体を守ってくれる物質です。

ある実験では、りんごポリフェノールを摂取し続けたラットに筋力アップ、脂肪代謝力アップの効果が認められたと報告されています。

その他のりんごに関するよくある質問

最後に、りんごに関してよくある質問を以下の通りまとめました。

りんご酢の栄養価は?

以下は、りんご酢と穀物酢の栄養価の違いを表にしたものです。

りんご酢のカリウムは59mgと、穀物酢の4mgに比べ約15倍の量が含まれています。カリウムには体内の塩分を排出し血圧の上昇やむくみを抑える効果があります。

またりんご酢の主成分である酢酸には代謝アップや脂肪分解の効果があるので、りんご酢はダイエットに向いているといえるでしょう。

りんご酢穀物酢
エネルギーkcal2637
ナトリウムmg186
カリウムmg594

りんごは茶色くなったらどうなる?

りんごが茶色に変色するのは「褐変(かっぺん)」と呼ばれ、ポリフェノールが酸化するのが原因です。食味的には問題はありませんが、気になるかたは以下の方法で変色を防げます。

  • 塩水につける
  • レモンの果汁をりんごにかける

りんごに悪い成分は含まれるのか?

りんごの種には、「青酸配糖体」と呼ばれる物質が含まれています。

多量に摂取すると気分が悪くなるともいわれていますが、一般的な量を明らかに超える量を摂取しなければ問題は起きないといわれています。

参照元:産経新聞「リンゴは芯まで食べるとカラダに悪い」という教え その科学的根拠とは

りんごは健康だけでなく美容やダイエットにも効果的!

りんごは、食物繊維やポリフェノールを多く含み、美容・健康・ダイエットに効果的なバランスのよい果物です。
強い抗酸化作用もあるので、アンチエイジング効果も期待できます。

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